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圓生の日本語 [大正]

今日は久しぶりに会った友達と圓生の「寝床」を視聴した。

事の発端は、彼女が圓生を好きになれない、なんか説教されてるみたい、暗いんだものと言いだしたから。彼女は歌舞伎、浄瑠璃あたりの舞台ものに非常に詳しく、お母様ともども生の舞台を見に行くことを何十年も愛好している。だから、音源としてナマというわけにはいかない圓生、志ん生あたりよりも志ん朝以降というか、70年代後半以降のものに加点がある人という分類もできるかもしれない。

それはそうと、しかし、圓生は暗くはないでしょう、と私は思い、そうそうと手っ取り早くyoutubeで演目をずらっと見て、例えばこれと寝床を見た。これは本当にからっと面白い。二人で笑いながら楽しんで、最後には拍手をしていた。youtubeだろうが、なんだかナマっぽい時というのはあるものだと思ったりもした。


落語研究会 六代目 三遊亭圓生 全集 上 [DVD]

落語研究会 六代目 三遊亭圓生 全集 上 [DVD]

  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct(Japan)Inc.(SME)(D)
  • メディア: DVD


この中身:

Disc1:「妾馬」('66)「三十石」('66)「芝居風呂」('66) 「浮世床」('66) 「首提灯」('67)
Disc2:「紀州」('69)「五人廻し」('69)「一文惜しみ」('69)
Disc3:「お祭り佐七」('69)「宇野信夫 作大名房五郎」('69)「双蝶々・中」('69)
Disc4:「鰍沢」('70)「中村仲蔵」('70)
Disc5:「引越しの夢*」('70)「木乃伊取り*」('71)
Disc6:「小言幸兵衛」('71)「火事息子」('72)「髪結新三・上」('73)
Disc7:「らくだ」('72)「唐茄子屋政談」('72)
Disc8:「鼠穴*」('72)「百年目」('73)
Disc9:「猫定*」('73)「文違い」('73)
Disc10:「庖丁*」('73)「掛取万歳*」('73)
Disc11:「なめる*」('74)「大山詣り*」('75)
Disc12:「蛙茶番」('75)「三年目」('75) 「一人酒盛*」('75)

詳細は
落語研究会 六代目三遊亭圓生 全集/DVD-BOX/上(12枚組)
http://ishop.tbs.co.jp/tbs/org/other/rakugo/ensyo/-/ps_id/442815/s_cd/0001/c_cd/11198

■ 日本語の変遷・時代とクラスター

そのうちもっと考えようと思っているけど、圓生の日本語というのは現代にはもはやほぼ存在しないというだけでなく、既に70年代に「ずっと過去の人」の言葉と認識されていたように見受けられる。志ん生は比較的そうでもないように思う。それはつまり圓生は芸人コミュニティの人で、生涯その言語的根幹部分をあまり浸食されることなく生きていたということではなかろうか思う。だから、ここでの古い新しいは、単なる年代の差ではなく、コミュニティ、クラスターによる言語の時間的変化の差異の大きさが大きなファクターだった、となるんだろう。

そうなんですよ。人々は同じ言語を話しはしないし、クラスターによる差異は昔に行くほど大きかった。このへんのファクターをどう処理して考えるべきなのかというのも、言語の変化にとって非常に大きいだろうと思う。

いや、そんなことを考えずに、最近はすっかり入手しやすくなったDVDによる落語、すなわち、見て聞けるそれを楽しもう! いやほんと、このへんの録画映像はお宝だと思う。よくぞ取っておいてくれましたという感じ。



タグ:落語 日本語
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