SSブログ

司馬遼太郎の遺産 [昭和]

司馬遼太郎の遺産

1996年のETV特集で放映されたもの。

■ETV特集 シリーズ「司馬遼太郎の遺産」 第1回 「歴史からの視線~日本人は何ものか~」
(1996年4月1日放送 44分)
自らの敗戦経験を出発点に司馬遼太郎が終生追い続けた「日本とは」というテーマを、歴史・紀行作家、また批評家としての3つの側面から読み解き、遺産というべき「肉声」を伝えていく3回シリーズ。第1回は、作家としての個人史に深く関わる歴史文学の魅力と国家観を探っていく。


■ETV特集 シリーズ「司馬遼太郎の遺産」 第3回 「この国の行く末~現代日本への遺言~」より「二十一世紀に生きる君たちへ」
(1996年4月3日放送)
司馬さんは1987年の「韃靼疾風録」を最後に小説から離れ、随筆や評論を中心に現代社会にむけての発言に力を入れるようになった。そこには、日本という国の行く末に対する危惧があった。 1989年小学校の教科書向けに掲載された「二十一世紀に生きる君たちへ」は、未来を託す子どもたちへの思いが込められている。シリーズの締めくくりで紹介された佐藤慶さんの朗読に改めて耳を傾ける。


■ NHKアーカイブス
http://www.nhk.or.jp/archives/nhk-archives/past/2013/131208.html

■ 感想
司馬遼太郎は、坂本龍馬の発掘というより想像、坂の上の雲等、明治期の日本の英雄的な人物、振舞いを多くの国民に伝えたことにより、いわゆる国民的作家だった。

しかし、昭和という国家に対する厳しい姿勢も有名。

それが故に、右派からは後者が「自虐的」として叩かれ、左派からは前者の作品群によって叩かれるという妙な位置にいる。

ここにあげた映像はあきらかに後者。特に第1回に、昭和という時代(むろん昭和20年まで)の異質さについて語る司馬は今でも苦しそうで、そして悔しそうだ。

どうしてこの作品のことを思い出したかといえば、最近の安倍政権およびその支持者の中に、その司馬が憎んだ昭和という時代を素晴らしくて日本人が帰るべき時代のように語る人が散見され、驚いているから。


「昭和」という国家

「昭和」という国家

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 1998/03
  • メディア: 単行本




「明治」という国家〈上〉 (NHKブックス)

「明治」という国家〈上〉 (NHKブックス)

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 1994/01
  • メディア: 単行本




「明治」という国家〈下〉 (NHKブックス)

「明治」という国家〈下〉 (NHKブックス)

  • 作者: 司馬 遼太郎
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 1994/01
  • メディア: 単行本





日本史 ブログランキングへ





nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。