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BS歴史館/京都炎上!応仁の乱 [室町]

BS歴史館 シリーズ 日本の転換点(1)
京都炎上!応仁の乱


応仁元年(1467)に勃発した応仁の乱で、京都は一面の火の海になった。この戦い、実は、時の室町将軍・足利義政と妻・日野富子との夫婦げんかが始まりだった。それが、なぜ天下を揺るがす大混乱になり、27万の兵士が、京都に集結して、西と東に分かれ、11年も戦いが続いたのか?さらに、この乱を境にして、現代日本人に連なる、暮らしや宗教観が生まれたといわれるのはなぜか?日本の転換点・応仁の乱を徹底分析する。
[NHKネットクラブ]
https://pid.nhk.or.jp/pid04/ProgramIntro/Show.do?pkey=303-20131010-10-19421

出演者:渡辺真理,清水克行,童門冬二,小林恭二 語り】佐々木蔵之介

放送日時: 2013年10月10日(木)




感想

応仁の乱という名前をしならない日本人は殆どいない。日本史上屈指の重要項目だからこそ教科書はもれなく教えているといっていい。しかし、それにもかかわらず起った理由や勝敗の結果を知る人は非常に少ない。

登場人物も多く、かつ期間も結構長いために予想外の展開が続いたりするもんで、事態の推移を追うだけでも結構面倒くさい(その割にストーリー性は別にない)。だもんで、このあたりにフォーカスを当てたドラマは作られることは作られたが当たってはいない(童門冬二氏)。

さあ日本の明日が見えるぞって引っ張っていくようなドラマはない(清水克行氏)。

旗たてる奴もいない、イデオロギーを言うやつもいない。(中略)応仁の乱ってね、純文学なんですよ。登場人物がみんな自分のことばっかり考えてる(小林恭二氏)。

と出演者が番組冒頭で散々なことを言っているが、私としては何かこれって実にうまく言い当てていると思って笑ってしまった。

応仁の乱を巡っては、1994年に大河ドラマ『花の乱』があった。これは放映当時から名作だと思う人(私もその一人)がいる一方で、視聴率は当時最低だったと記憶する。その意味では確かに「あたって」おらず、また、ドラマの設定が日野富子、細川勝元等の内面を主体にしていっている部分が大きかったので、このへんもそういえば純文学的かもしれないとも思う。

さらにいえば、実際問題最後には誰も幸せになっておらず、応仁の乱が終結したところで確固たる室町政権が出来るわけではなく、むしろ長々と戦国時代に突入していく萌芽が既に見え、すべては夢幻のごとくで終わっていた(それはそれでドラマとしては良かった)。とてもとても日本の明日が見えるような話ではなかったが事実そういう時代なのだから仕方がない。


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それにもかかわらず、この乱をきっかけとして京都にしか住んでいなかった公家が落ち延びたために地方への文化の伝播が促進され、どうしてこうなったのか不明だが妙に美的センスの良い足利家のおかげで現在の日本が伝統美として誇るような措置はこのへんで出来上がったことも間違いない。観光関係者がもれなく感謝すべき第一は足利家だろうと思う(戦前にはこの人たちを逆賊扱いしていたわけだけど、それってちょっと間違いじゃないかと私は思ってる。これについてはいずれ書きたい)。



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